毎年この時期になると来年の年回忌に当たる各霊位の書き出しをします。一霊位一霊位思い出がある方は思い起こしながら、また自分が子供の頃亡くなった方はお戒名からどのような方であったかをその字から想像します。50回忌までは書き出しますが、実際には50回忌ができる人はどれくらいいるでしょうか。
日蓮聖人は「根深ければ 枝繁し」と人として家族のつながりの大切さを説かれています。先祖さんを根に例えると見えない部分の根は広く深く、枝葉に見立てた子孫が勢いよく広がっていきます。私たちはちょうど幹に当たるということになると思います。全ての命は単独では成り立たないつながりを持ちこの世に存在しています。

年回供養は3と7のつく年にあります。13、17、23、27と続いていきますが、家族が集まる機会としても法事は大切なきっかけになるかと思います。普段顔を合わせている親族はいてもなかなか故人を思い出し語り合う場はないかも知れません。また墓前にも一緒にお参りして感謝の誠を捧げる、そんなことができる法事は尊いことに違いありません。亡くなってしまったら終わりではなくこうして思い出すことで再び私達の思い出と祈りの中に蘇ってきます。「妙とは蘇生の義なり」とは同じく日蓮聖人のお言葉です。妙法の祈りによって故人との繋がりが再び紡がれる、そんな思いがこもったお言葉と拝します。