なみだ雨

 日蓮宗の総本山であります、身延山久遠寺。世界中の方が訪れるようになりました。都内の雑踏を離れ日本的な田舎の景色と富士山の見える場所というもともあり密かに人気があるようです。

最近は宿坊にとまり、宗教、修行という目的の方もいますが、わりとカジュアルに滞在を楽しみながら歴史と文化、そして自然に触れ合う場所としてお寺は非常に日本らしい場所なのだと思います。日本人の私たちからしても神社仏閣のお参りには自然と尊崇の念が養われます。きっと心の安らぎが今後どれだけ技術や科学が発展しても大切にされるであろうと思います。

この久遠寺の第92世であります、内野日総法主(ほっす)が昨日21日に遷化(せんげ)されました。総本山の代表者でもあり、日蓮聖人からの伝えられてきた法灯(ほうとう:信仰の灯)を守る住職でもあります。ですので法主という最高指導者の名前を冠しているわけです。その法主猊下が昨日、布教の場をこの世界から霊前浄土へと移されました。それを遷化(お亡くなりになること)といいます。

私は直接薫陶を頂くような機会には恵まれませんでしたが、長くその品のある立ち振る舞いと穏やかな語り口で、お坊さんの大先輩、あぁ~こういうお坊さんになりたいものだなと心から願う方でした。目標という言葉を使うのもおこがましい、本当にお坊さんらしい慈愛の眼をお持ちでした。

昨日は身延にはなみだ雨が降り注ぎ、諸天さまも一緒に悲しんでいるようでした。

つつしんで永上院日総上人 増円妙道 をお祈り申し上げます。

投稿者: 市川 泰雅 

ほほえみの伝道師

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