お彼岸が近づいてきました。毎年春のお彼岸には「千部会:せんぶえ」の法要を執り行っています。
法華経はもともと三部経(無量義経、法華経、仏説観普賢菩薩行法経)とひとくくりにされています。その法華経(第一から第二十八までの各お経をまとめたもの)を普段は読誦しています。これを法華経の一部といいます。千部会とは書いた字のごとくこの法華経の一部(69384文字)を千回読誦することです。一度朝から一部をすべて読んだ時には8時間ほどかかりました。これを一日で千回読むのは早口言葉のスピードで読めたとしても困難なことです。
しかしこれを1000人で一緒に読めば千部となります。昔はそういったことが本当に行われいたようです。現在では1000人のお坊さん、もしくは御信者さんが一同に会することは無理なので、それぞれの場所で読んだり、通算で千部としたりと時間の変遷の中で変わっていったのかと思います。
拙寺でも春分の日、お彼岸の中日にこの千部会を営みますが、千部読むのは無理なので、唱えられるお題目を以て先祖の供養と自身の罪障消滅を祈ります。またさまざまな日常生活での願いを込めて合掌礼拝します。また塔婆を申し込まれた方には彼岸の回向を施し私自身も先祖の供養を行います。
師父は塔婆について、「塔婆を立てて供養するたびに肩の荷が降りるような、そんな安心を得られるからこれは続けないといけない」とよく話していました。そんなことを毎年この時期になると塔婆を準備しながら思い出しています。